うをとおなすと

おさかな買いになす買いに。のほほんな毎日をつづります。

花のいのち【花穂紫蘇と青唐辛子のしょうゆ漬け】

花のいのちは短くて。 林芙美子の歌の続きは「苦しきことのみ多かりき」だと思っていたら、元は違っていたことが分かったのだそう。 元は… 「花のいのちは短くて 苦しきことのみ多かれど 風も吹くなり 雲も光るなり」 ただ、後に色紙には「苦しきことのみ多…

オオギリスト【サンマとじゃがいものサフラン焼き】

大喜利番組が好きだったりする。 日曜夕方の長寿番組もだけど、特に、深夜全国から参加する、某国営放送の。 今までで一番気に入ったお題は… 「桃太郎に動物たちがイラッ!さて桃太郎、何と言った?」 答え「夜、宿で「動物とか良いですかぁ?」と聞いていた…

七変化【小芋の炊いたん・小芋の唐揚げ・小芋のとも和え】

七変化と言って、お笑い番組が浮かぶか、KYON2が浮かぶか、ドラマが浮かぶかで年齢が分かります…ではなく笑。 (ちなみに長谷川一夫の「雪之丞変化」は「七」がつきません…念のため) 1人の役者が次々に姿を変える「変化物」。 今日はさしずめそんな話。 世の…

玄関開けたら【鶏ときのこのクリーム煮】

「玄関開けたら2分でゴハン」 むか〜し流行ったレトルトご飯のCM。 今やコンビニや深夜営業のお店が出来すぎて、若いヒトには何のことやら?…だろうけど笑。 長雨続きで少し肌寒い夜。 あったかい煮込みをお供にワインなど。 ただ、作るのに時間が… そんな時…

滅多矢鱈【めった汁】

夕飯の支度をしながら。 付けっ放しのテレビ。 よくある生産農家さんの紹介番組。 いきなり。 ものすご〜く懐かしい言葉が飛び込んできた。 「めった汁」 何というか、ビミョーな郷土料理笑。 作り方を言うと、大概の人に「あ〜豚汁でしょ?」とか言われるの…

日の名残り【イチジクの豚肉巻き 赤ワインソース】

イチジクの別名は映日果というのだそう。 アンジール、というペルシャ語の音かららしいけれど、無花果よりこの方が似合う気がする。 日を映す果実。 陽は傾いて。 カズオ・イシグロの『日の名残り』。 『斜陽』の様なグロテスクさは無く。 沈む陽の美しさに…

有朋自遠方来【アサリとスペアリブの梅蒸し】

ウチの近くには美味しいお店が多いのだけれど、中でもチョット変わり種のお店。 開店日は気まぐれ笑。 味わえるのは出会えた時だけ。 …というと気難しそうだけど。 そんなこと無く。 ただただ自然体笑。 気にしない気にしな〜い。 ひと休みひと休み笑。 ステ…

秋の訪れ【秋ナスのマリネ マジョラム風味】

寝入りばな。 突然ですが。 いわゆる、眠りに落ちる瞬間、というのを一回捕まえてみたい、と思うのだけれど、未だ果たせず笑。 人こそ見えね、とは言わないけれど、季節の変わり目もおんなじ。 今日から夏、とか、今日から秋、とかを捕まえようと思うのに… …

アテにする【いりこと大豆のスナック】

アレがあるから…アノ人がいるから… 人間誰でもアテにします笑。 旅で買ってきたいりこ。 煮物にうどん出汁、炊き込みご飯。 韓国料理のベース。 「アレがあるから…」 散々アテにしていたら、だんだん残り少なく… で、今日は本当のアテにしてみました笑。 大…

しだちたきだち

祖母のオヤツは、特別に何かを作ったり、買ったりしてくれるのではなく、夕飯の支度の合間合間に、出来上がったものを一口、ポンと口に放り込んでくれるようなものだった。 夕方ずっと台所の椅子に腰掛けてぴーぴー言っている、孫のおなかの「虫やしない」。…

夏の終わり【しょうがのかき揚げ】

夏が終わる… 17の頃は空を見上げて?笑、思ったけれど。 今はスーパーで思います笑。 いつまでもあると思っていたモノがない。 「先週まではあったんですけどね〜」 このたびは新生姜。 ジンジャーエールに甘酢漬け、生姜ご飯、イロイロお世話になりました。…

判官びいき笑【お手軽和華鶏団子スープ】

日本のと違って中華や洋風の出汁は多大な時間とコストがかかるので、さすがに市販の素の手を借りるのですが笑。 できればあんまり複雑じゃなかったり、いつも良いのが出てないかな、と思う次第。 そんなある日。 近所のスーパーさんが新しい中華の練り調味料…

夏の朝定食【生姜ご飯、野菜の小鉢(ずいき、オクラ、いかにんじん)、贅沢出汁のおすまし】

夏の朝。 休日。 食欲ないわ〜。 ついでに作る気力もないわ〜。 でもなんか美味しいもの食べたいわ〜笑。 ま、コンビニに駆け込むもよし。 近所のカフェに出向くもよし。 …でも、暑くて出たくすらない笑。 そんな時には前日に仕掛けておけるご飯もの。 炊き…

ダシにする【アクアパッツァ風一人鍋】

ダシにする、っていう言葉、実はあんまり語源がわからないらしい・・・。 「仕事をダシに…」、とかいうアレ笑。 具(本題?)じゃない出汁、の意味だとか、山車の様に前に押し立てて、その間にホントのことをやっちゃうことだとか。 まさに「諸説あり」。 さて…

虫やしない【あぶたま炒め】

タッタッ タッタッタッタ… 路地を駆けてくるちいさな足音。 厨房では大将と女将さんの仕込みの匂い。 だしの香り、小葱を刻む音。 赤いランドセルをしょった子が帰ってくる。 「はよ手洗うてきい」 女将さんがパパッとフライパンを取り出して、油揚げと卵を…

旅のおもひで【いりこごはん、水菜のサッと煮】

旅行に行ったら土地の食材か料理の本。 自分へのおみやげ。 国内なら乾物や味噌、しょうゆ。 帰り際に買えれば山菜とか。 久しぶりの瀬戸内。 瀬戸内といえばいりこ。 そもそも瀬戸内は、同じお魚でも、私の生まれた北陸と全然違う。 日本海の磯の香りのお魚…

白ブタをプロデュース【アッサリ塩角煮】

えー、手間と時間、掛かります笑。 …と言っても前の晩に2度ほど下茹でするだけなんですが…(大ゲサ?)。 さて、黒ブタは高級ブタの代名詞なのに、白ブタはなぜちょっとディスってるっぽいのか?…などとぼーっと考えているうちに笑。 モチロン飴色の甘〜い角煮…

旅ガラス海へ【金糸瓜とおかひじきのオレンジマリネ】

金糸瓜は面白いけど結構大きくて、使い切るのがタイヘン笑。 なので献立part2。 さて下ごしらえした金糸瓜の色や形をシミジミ見ていると、キャロットラペを思い出し。 それほど香りや味が強くないので、オレンジをプラス。歯触りや色はおかひじきで。 味のア…

穏やかならざるハナシ【ニース風サラダ】

ニース風サラダ。 フランス料理に美味しいものは数あれど。 なんか好きなんだなぁ… 出てくるワケではないんだけれど、『軽蔑』とか『女は女である』とか。 あるいは『太陽がいっぱい』とか『泥棒成金』とか。そんな感じ。 ユロ伯父さんのヒロインたちも、フ…

Boys be…【金糸瓜とカニカマの三杯酢和え】

子どもの頃、家族ぐるみのおつきあいをしていた知り合いのおじさんが、スーパーで私にポツリ。 「俺、ほんとはこっちの方が好きなくらい。」 カニカマの話。 えー、ウチの田舎は日本有数のブランド蟹の産地笑。蟹にプライド?を持っている県民も多い。 解禁…

ピッカピカ【メカジキのエスニック甘酢】

最近観ない気がするけど、「ピッカピカの〜♪」で始まる例のCMが結構好きで。 りんごのほっぺの田舎の子。 チョットおしゃまな都会の子。 子どもの頃は、自分たちのところには来ないかな〜とちょっとライバル心だったり笑。 そんなわけで、今でもピカピカのも…

ぜいたく

お昼に1人。 冷凍庫に塩鮭。 冷蔵庫には卵ときゅうり半本。 お米はある。 さて、どうする。 ご飯を炊いて卵と鮭を焼き、きゅうりを齧る笑。 ・・・でも良いけれど。 よく思い出せば酢もある。砂糖もある。 もっともっとよーく探せば、だしやいりゴマだってあ…

マミレとダラケ【ネギ塩鶏冷麺】

・・・さて冷麺( http://iche.hatenablog.com/entry/2016/07/28/083000 )の続き笑。 むかーしのこと。 大学でオーストラリア人の先輩と話していて。 とってもオーセンティックなインテリの先輩笑は、どうやら日本人の自国に対するややポップなイメージ(新…

他力本願【簡単柴漬け】

自慢じゃないが、小さい頃からモノを頂きやすい。 それも食べ物。 ピアノの先生にこっそり小川軒のレーズンサンドをもらったり。 山の方の同級生の家から、袋一杯の山菜や、もぎたての椎茸を貰って帰ってきたり。 高校生で下宿してからは、定食屋さんでナゼ…

みょうがの忘れもの【みょうがの忘れもののポン酢炒め】

最近時々スーパーで見かけるこれ。 「みょうがの忘れ物」。 大きなパックに一杯。 フザケているワケではなく、そういう名前で。 よ〜く見ると、たぶん茗荷の根元の外側の方?みたいな形をしていて、つまり収穫したあとの「忘れもの」と。 忘れっぽくなると迷…

殺し文句【岩牡蠣の冷麺】

休日のスーパー。 藍色のいなせな服装のお兄さん。 毎週、全国からいろんな名物がやってくる。 今日は麺かぁ… 糖質控えめにね、というお医者さんの言葉も蘇り。 通り過ぎようとした時、何気なく。 「うちは朝3時っから職人が一生懸命作ってますから。」 おい…

18禁の味【自家製ジンジャーエール】

高校生の頃、文学座の『チェンジングルーム』というお芝居を観た。 イギリスの炭鉱町。 潰れそうな?ラグビーチーム。 汗臭く、泥臭く。 …フィールドの外では、綺麗事でない日常が過ぎていく。 『フル・モンティ』だったり、『ブラス!』だったり、イギリス…

夢のまた夢【生麩の素揚げ】

大学生の頃、先斗町に小さなお店ができた。 トントンと2階に上がると、白木のカウンターと、何席かの掘りごたつ。 多分脱サラなのか、あんまり商売人っぽくない、生真面目そう〜なマスター。 白木のカウンターはいつもピカピカ。 店内は明るいけど、無口な店…

略式キムチ笑

すご〜くすご〜く難しいと思ってることがあるとき、必要最低限について考えてみる。 それ、どうしてもいる? ほんとにやんなきゃ? …なーんて。 私の場合はキムチ。 世には美味しいキムチがたくさん売ってるけど、料理に使うことが多いので、いつもちょっと…

ご馳走の味

母は仕事が忙しく、普段あまり料理をしなかったのだけれど、季節季節に作ってくれるものがあり。 春は苺のプリザーブ、夏はヴィシソワーズ、トマトの砂糖漬け、後は柿の葉寿司やマドレーヌとか。 …今思えばちょっとズッコいハレの味ばかりなのだけれど笑。 …