うをとおなすと

おさかな買いになす買いに。のほほんな毎日をつづります。

隣のとなり【豚肉のオレンジ煮込み コリアンダー風味】

一つ新しい調理法を知ると、いろいろやってみたくなります笑。

 

以前紹介した、とりとおなすのカレー風味煮物もそうなんだけど、京都にいたころはじめて教えてもらったインド料理の調理法は衝撃的で。 

 

教えてくださったのは、オーストラリアでお母さまがインドレストランをされていたというインド人の素敵な女性。ちょっと桃井かおりさんみたいな笑、良い声とプロ級の料理の腕前の持ち主でした。

 

じゃがいもとグリーンピースのカレー、プーリー、ダール・・・どれも美味しかったけれど、驚いたのは料理についての「常識」の違い。

 

たとえば普段、私たち日本人にとって、揚げ油の適温はだいたい180度前後だったり、使う水は特別な場合を除いて、基本的に冷水や熱湯が多かったり・・・彼女の料理講座をお手伝いしたとき、日本の主婦の方々に一番伝わらなかったのがそこ笑。

 

それと、もっと難しかったのが、彼女によると、火の通りが不完全なスパイスは身体にとても悪いので、本当に料理上手なインドの方は、仕上がるまで味見をしないのだそう。

 

つまり塩加減も、わずかな材料の水分の変化と焦げ具合で生じる「香り」で判断する!のだと。だから、インドで一人前の料理上手な主婦になるには10年かかるよ、と笑っていました。

 

まずホールスパイスを炒め、次に玉ねぎやしょうがを加え、ちょっと塩を加えて炒め、さらにパウダー状のスパイスをぬるま湯でペースト状に溶いて加えて炒めて香りをだす。

 

このスパイスペーストが出来上がってから、他の素材を加え、煮込む。

 

とてもシンプルなのだけれど、どうしても教わった味にならない。同じスパイスを使っても、どこかが違う。

 

そんなわけで、近くて遠いインド料理笑。

ただ、スパイスの香りを引き出す料理法はとっても面白くて、時々使わせてもらっています。

 

今回のレシピはオレンジジュースやコリアンダーを使うので、「お肉にフルーツはNG!」の方もいるかもしれないけれど、苦みや辛味も豊富な大人の味。キリッと冷やした白ワインとあう、夏の料理です。 

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ー豚肉のオレンジ煮込み コリアンダー風味ー

  • 豚ひれ肉 200グラム
  • 塩・こしょう
  • 玉ねぎ 2分の1個
  • しょうが 50グラム
  • 赤唐辛子 1本
  • ローリエ 大1枚
  • サラダオイル(ギーなどでもよい) 大さじ2
  • コリアンダーシード(パウダー) 大さじ1.5~2
  • ぬるま湯 大さじ1.5~2
  • オレンジジュース 150cc
  • ブイヨン 100cc(お湯100ccにチキンブイヨンキューブ半分を溶いたものでよい)
  • ローズマリー 小1枝(市販の乾燥のものは香りが強く、苦いので入れるならほんのひとつまみ)
  1. 玉ねぎはみじん切りにし、しょうがはすりおろしておく。
  2. 豚ひれ肉は一口大に切っておく。
  3. 鍋にサラダオイルを入れ、強火で熱し、赤唐辛子(種ごと)とローリエをちぎって入れ、香りが出るまで炒める。
  4. 1を加えて炒め、油が回ったら塩少々を加えてしんなりして香りがよくなるまで炒める。
  5. コリアンダーパウダーをぬるま湯で溶き、4に加えて炒める。
  6. オレンジジュースを加えて少し煮詰め、ブイヨンを加えて少し煮る。
  7. 塩、こしょうをした豚ひれ肉にフライパンでこんがり焼き目をつけ、鍋に加える。フライパンに水少しを入れ、底にこびりついたうまみをこそげて加える。
  8. しばらく煮たら豚ひれを取り出し、ローズマリーを加えて煮汁を煮詰め、豚肉を戻してさっと煮る。

※甘味や酸味が強いレシピなので、豚肉の塩・こしょうは強めにしてください。豚ひれなので硬くならないように途中で取り出しましたが、肩ロースなどでそのまま煮込んでも美味しいです。オレンジやコリアンダーシードなど、苦みのある素材が多いので、ローズマリーは効き過ぎないように注意して。

 

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※ウチではお手頃なフレッシュのハーブが入った時に乾燥させておいて使っています。ビンや袋詰めの乾燥ハーブは、香りや苦味が凝縮しているので使い方や量に気をつけて。