しだちたきだち
祖母のオヤツは、特別に何かを作ったり、買ったりしてくれるのではなく、夕飯の支度の合間合間に、出来上がったものを一口、ポンと口に放り込んでくれるようなものだった。
夕方ずっと台所の椅子に腰掛けてぴーぴー言っている、孫のおなかの「虫やしない」。
でもそこで教えてもらったことも沢山。
煮物は煮えばなと火を止めて味を含ませたあとでは味が全く変わること。
炊きたてご飯のおこげのおむすびの味。
いつも「しだち(作りたて)やぞ。」とちょっと自慢気に笑。
「しだち」や「たきだち」の味。
台所だけの味。
今日は先日梅を干した時の、「しだち」のゆかりの一口おむすび笑。
自分で自分の虫やしない。